魚へんに師で鰤(ぶり)
〜鰤の旬は、師走(12月)から2月〜




◆鰤の漢字の由来
鰤は、訓読みで「ぶり」「はまち」「かます」、音読みで「シ」になります。日本では「ブリは師走(12月)が旬」なので、魚へんに師の鰤を「ぶり」と読むようになった(国訓)と言われています。 現在、中国でもブリは鰤魚と表記しますが、もともとは違う意味で用いられていましたが、日本から逆輸入して鰤をブリの意味で使うようになったと言われています。

鰤の旬は、12月から2月までの厳寒期の冬です。この時期は産卵期前で脂がのっていて「寒ブリ」と呼びます。「氷見ブリ」、「能登ブリ」、「佐渡ブリ」などが有名です。幼魚のワカシ(鰤は出世魚)は初夏に釣れることから、ワカシの旬は初夏になります。

◆鰤(ぶり)は出世魚
出世魚とは成長にしたがって名称の変わる魚のことです。 鰤は代表的な出世魚です。 鰤の他に出世魚には、 (さわら)、 (ぼら)、 (すずき)、 (このしろ) などがいます。 鰤は、成長するに従って、
・関西ではモジャコ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ、
・関東ではモジャコ→ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
と呼び名が変わります。富山や石川ではハマチはフクラギと呼ばれています。
ブリ>鰤 画像

◆ぶり料理
旬は産卵期前で脂がのる冬とされており、この時期のブリを特に「寒ブリ」と呼んでいます。西日本ではお正月料理に欠かせない食材になっています。 ぶり料理には、刺身、たたき、寿司、しゃぶしゃぶ、味噌漬け、焼き魚(照り焼き、塩焼き)、煮魚(ぶり大根)などがあります。
刺身>ぶり 刺身 画像  寿司>ぶり 寿司 画像  照り焼き>ブリ 照り焼き 画像  ブリ大根>ブリ大根 鰤 画像

◆ブリの三枚おろし
三枚おろしは、魚をおろす基本になります。三枚におろせる魚には、鰤、 (あじ)、 (かつお)、 (すずき)、 (たい)、 (さば)などがあります。 三枚おろしの「三枚」は、背骨をはさんだ両側の身と背骨を合わせた数のことです。最初は背骨部分がうまくおろせないこともありますが、数をこなせば必ず上達します。

◆鰤子(ぶりこ)とは
ぶりことは、 (ハタハタ)の卵巣です。水戸藩主の佐竹公が秋田に国替えになったとき、秋田では鰤がとれないので、正月料理で鰤のかわりに鰰を使いました。そのことから、鰰の卵を「鰤子(ぶりこ)」と呼ぶようになりました。ぶりこは、旨味が濃厚でねっとりと舌にからみつき、とても美味しいものです。


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